美の基準 真鶴
2025.06.09
ゴールデンウイーク明けの週末、『美の基準』という独自のまちづくり条例を持つ、神奈川県真鶴町に行ってきました。
以前テレビのニュースで、開発の波に飲み込まれずに独自の条例で昔からの街並みを守った町として紹介されていたのを見かけてから、とても興味を持っていました。町のところどころにある特徴的な道祖神(道祖神というよりお地蔵さんというのがふさわしい大きさ!)や、この町に魅力を感じて移住する若い世代が増えているという情報にも心惹かれていました。
真鶴港はとにかく明るく、整理されていて綺麗な港でした。観光船に乗って少し行くと、三ツ石が見えます。フランスのモン・サン=ミシェル
のように、引き潮のときは歩いて岩まで渡れます。船から振り返ってみる港の景色は、どことなく色彩を抑えたアマルフィ海岸のような趣もあります!
わたしは生まれも育ちも東京都区部で、祖父母も近県に住んでいたため故郷らしい故郷はないので、こんな町が自分のふるさとだったらいいな、と思いました。
港沿いの道には、源頼朝が石橋山の合戦に敗れ、山中へ逃げた後、身を隠した「しとどの窟」があります。大正時代の古い写真では入り口が海に浸かっているのに、今はなぜ陸地に?と不思議に思ったら、すぐそばの根府川あたりを震源とする関東大震災で断層ができて7メートルほど隆起したからだそうです。恐るべし大地の力!